スペシャリストを目指して

● スペシャリストを目指して
看護師として勤務する方のなかには、専門性をさらに高めるために専門看護師や認定看護師の資格を取得する方が増えてきています。というのも、高齢化社会がすすみ、医療技術が高度に発展したことによって「より生きにくい複雑な健康問題を抱える人々」が増えてきたからです。これらのケアのためには、より専門的で高度な看護技術や病気の知識が必要になります。
また、専門看護師などのスペシャリストは、これらのケアの実現のために患者さんの心のケアだけでなく、家族や専門的な知識を知らない看護師の教育等、枠を超えた協力体制を作っていかなければなりません。そういった組織作りや仕組みづくりに関することまでチームリーダーとして活躍することが期待されています。
現場での患者さんとの出会いから「もっと専門的な技術を身に着ける必要がある」と一念発起してスペシャリストを目指す人もいます。合格者は毎年急増しており、現在では1万人を超える看護師のスペシャリストが全国で大活躍しています。
 
● 認定看護師を目指して
専門看護師は、「ある特定の看護分野において、優れた技術と知識がある」と日本看護協会主催の認定試験を受け、合格した方のことをいいます。
専門分野は「がん看護」「地域看護」「小児看護」「老人看護」「母性看護」「慢性疾患看護」「急性・重傷者看護」「感染症看護」等、多岐にわたっており、続々と専門分野が増え続けています。日本看護協会に専門看護師の認定試験の詳細や専門分野一覧が掲載されていますので是非チェックしてみてください。
専門看護師は、自身がスペシャリストとして質の高い硬度なケアを行うことができるだけでなく、医師や周囲の看護師等の医療関係者全体で協力体制を作るだけでなく、患者自身や家族、必要に応じて地域行政など、様々な分野で枠を超えて協力体制を作りチームでのケアを行うための要として、活躍します。
大変重要な役割であるため、受験資格を得るために大変な努力が必要になります。
 
● 専門看護師受験資格は
まず看護系大学の大学院で専門看護師になるための勉強をします。そのうえで看護師国家資格を持ち、看護経験が5年以上必要です。その中の3年間は特定分野での実務経験であることが必要です。そのため専門看護師になりたいと考えている方は、進みたい分野において専門性が高い病院へ転職し、準備する方も多くいます。現在では専門看護師も増えてきていますので、専門看護師を目指す人を積極的に雇用し、勉強等様々な点でバックアップしてくれる病院もあります。
専門看護師になるためには、大学の専門分野の教育課程を修了する必要があります。看護専門分野で決められた時数の研修を受ける必要があります。これらの条件をすべてクリアして初めて受験することができます。
試験は年に1度あります。日本看護協会に詳細がありますので、ご興味のある方は日本看護協会のHPを是非チェックしてみてください。情報が変わることもありますので、定期的なチェックが必要です。
 
● 患者さんのこまり感を観察して
認定看護師や専門看護師になった方は、その資格自体が目的ではなく、患者さんのコマり患を観察しているうちにもっと専門的な知識を身に着けたいと努力し勉強し続けてきた結果であるといいます。
たとえばがん看護専門看護のKさんは、がんの手術の後に再発の恐怖に向き合いながらも社会復帰をし、日々生活をしていく患者さんのために何か支援できることがないのかと考えたことがきっかけでした。Kさんは、病院の看護師ではできない範囲でも、患者さんがより自分らしく生きることができるよう活躍したいという願いがあってそれに向かって努力なさったのでしょう。
また、リエゾン看護専門看護師のTさんは、初めて精神科を受診する患者さんが強い不安を抱えながら受診していることを知り、その不安を少しでも和らげるためにはどのようなことをすればよいのかと思ったことがきっかけでした。
はじめはどんなに小さなきっかけでも、患者さんのためにと努力し続けた結果、素晴らしい認定看護師や専門看護師の皆さんが生まれ続けています。
時には看護師あるいは病院の枠を超え人を助けたいと思った先にある資格なのかもしれません。
 
● 自分の追求したいテーマを持って働く
近頃では、普通の看護師でも日々の業務に加えて勉強会や研究発表等、自分で研究テーマを決めて発表する機会が増えてきています。
いきなりテーマを決めるといっても何から始めたらよいか戸惑ってしまうものです。そのような方のために、過去のテーマ集を載せたさいともありますので、それらの事例を見ると自分の興味を引き付けるものを見つけることができることでしょう。
研究は、患者さんを実際に観察し、面接やアンケート、その他のサンプルを集めることが必要です。そのため、あなたのとても身近な患者さんをよく見ることから始まります。「なぜこの患者さんはこんな行動を?」「いつも不満げなのはなぜだろう…」「あの人とのケアの違いは何なのか…」そういったちょっとした気付きを大切にしていくと、生涯をかけて追及したいテーマに出会うことができるでしょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です